2010年4月
シンポジウム2009でもご紹介しましたが、大阪のアドプト・リバー・内田では、ヒツジを仲間に入れ楽しくアダプト活動を行っています。メンバーは町内会とヒツジ2頭と、うさぎ、アヒルとその他?!
内田町町内会(17名)とヒツジ2頭、うさぎ、アヒル、その他
ふる里内田スタッフ、内田町子供会、内田町青年団「蛍の会」等 約200 名
松尾川 河川敷 延長260m
羊による除草(ほぼ毎日)
羊小屋の清掃、管理(ほぼ毎日)
一斉除草(年3回程度)
河川敷の清掃 花壇の管理(「ひ・つ・じ」の文字をプランターで作っている)
羊の毛刈、蛍の放虫、鯉のぼりを川にかける鯉流し等、多彩なイベントを企画
除草作業はとても大変な作業ですから、広い区域の河川敷ではさらに負担がかかります。そのため、羊を活用した除草に取り組んでいます。
◇ 羊が草を食べてくれるおかげで、羊を放牧している区域の草刈りは一切不要!
◇ そのため草刈機を使った場合かかる燃料も、刈った後の刈り草の焼却処分も不要。そのためエコでお金もかからず一石二鳥!
羊の毛刈りや鯉のぼりを川にかける鯉流し、蛍の放虫などのイベントを実施し、地元では「ひつじ公園」などの愛称で親しまれています。また、 この場所で地域の方が様々な活動を通して交流を深める場所になっています。そのおかげで、新住民と旧住民の交流や子どもたちへの環境教育効果もあるようです。散歩するお年寄りから川遊びをする子どもまで、老若男女が楽しめる場所ができ、町内会が活性化し、子供会への入会も倍増しました。このような一体感の中、イベントも実施しやすい環境となっています。
◇ ヒツジの小屋の管理
朝小屋を開けて羊を出し、夕方羊を入れて小屋を閉める作業は毎日休みなし。現在は、動物好きの方による協力のもと作業を行っていますが、継続するのは大変です。
◇ 羊のエサ代やイベントにかかるお金の捻出
今は自治会の予算から捻出していますが、毎年それなりの金額がかかります。様々な補助を活用するなどして工夫はしていますがが、それでもギリギリでやっています。
◇ 蛍を放虫し、一部を水路で育てているがなかなか育ってくれない
蛍を毎年300匹程度買っており、そのうち半分程度を水路に作ったカゴで育てています。しかし、翌年新しくふ化するのは20匹程度であり、なかなかうまく育ってくれません。
農家のお年寄りの方が多く、余った野菜を持ち寄って、「ふるさとふれあい市場」として、日曜日の午前中に朝市をしています。みんなが集まりお茶を飲みながら話ができるので、良いふれ合いの場となっています。
また、川がきれいになったら、マラソン大会をし、地域を元気付けたいという目標もあります。
イベントの風景
鯉流し&ヒツジの毛刈り
内田町町内会は平成14年からの活動実績が認められ、平成19年度には国土交通大臣表彰「手づくり郷土賞」を授与されています。また、古くから住んでいる人たちと、新たに転入する世帯とが、この羊のいる河川敷を通じて、交流を深め、町内会やこども会の活動も活性化しています。アドプト活動が地元活性の原動力になっていることを、大変うれしく思っています。今後も、末永く活動を続けていっていただきたいと思います。
団体名 : アドプト・リバー・内田
自治体名 : 大阪府、和泉市(三者協定)
活動開始年 : 平成14年~
団体構成 :
内田町町内会 17名 と ヒツジ2頭、うさぎ、アヒル、その他
イベント等の協力団体:ふる里内田スタッフ、内田町子供会、内田町青年団「蛍の会」等 約200名
活動場所 :
二級河川 松尾川 河川敷(大阪府和泉市内田町地内) 延長260m
(*大阪府ではアダプト・プログラムを「アドプト・プログラム」としております。)