(1) 導入ステップ
(2) 必要なステップ(自治体向け)
(3) 導入時の確認事項(チェックポイント)
アダプト・プログラムは「市民と行政の協働」で行われ、役割分担を決めます。
市民の役割は、清掃、ごみ拾いを基本に、除草、花壇の世話、違法広告の撤去や落書き落としもあります。アダプト・プログラムは各自治体において導入されている制度ですので、活動内容も多種多様で地域にあった活動が行われております。
プランづくりから導入にいたるプロセスは各地各様です。自治体の総合計画、条例等の中で位置付けしているもの、トップダウン型、ボトムアップ型、自治体主導型、市民団体主導型など、さまざまな事例があります。地域の実情にあわせた導入計画を立てて下さい。
○ トップダウン型の例(八戸市)
市長が環境美化活動に非常に熱心で、トップダウン的に平成14年に検討会が設立され、市各部署間での検討を踏まえ、八戸版アダプト・プログラムである「はちのへクリーンパートナー」が平成15年に制定されました。
→関連リンク: 2009年シンポジウム 第3部八戸市発表(リンク)
○ ボトムアップ型の例①(鎌倉市)
キープ鎌倉クリーン推進会議(鎌倉を美しくする会などの市民環境保全・福祉団体で構成)が鎌倉市美化条例制定の取り組みの中でアダプト・プログラムの導入を検討しました。アダプト・プログラム実験清掃を行い、結果を鎌倉市・神奈川県に報告することによりアダプト制度導入、美化条例制定に結実させました。
回答:キープ鎌倉クリーン推進会議・鎌倉市(2000年第2回シンポジウム)
○ ボトムアップ型の例②(帯広市)
地元とかちを素晴らしいものにするため「クリーンとかち大作戦」を展開する帯広青年会議所と、「どこよりも美しいまち」を目指す帯広市の環境への考えが合致し、両者による実行委員会を設立し、北海道内初のアダプト・プログラムの導入(クリーン・キャンバス・21)に取組みました。青年会議所が行政と企業と市民の懸け橋となりまちづくりを行います。
回答:クリーン・キャンバス・21推進実行委員会(アダプト・シンポジウム2001)
プランづくりから導入にいたるプロセスは各地各様。トップダウン型、ボトムアップ型、自治体主導型、市民団体主導型など、さまざまな事例があります。下記のエッセンスをもとに、地域の実情にあわせた導入計画を立てて下さい。
1.自治体の窓口担当部局を中心に、なるべく多くの関連部門に呼びかけ、プランづくりに参画してもらうことがポイント。部門間調整がスムーズに進みます。
2. 「プロジェクトチーム」を立ち上げましょう。中心となる部局を「事務局」とし、関連部局は「委員」として参画します。まち美化推進部局、廃棄物対策部局、道路・河川部局などをメンバーとする事例などいろいろです。
3.導入場所・導入規模・導入プロセスなど基本プランを策定します。
4.3の基本プランをもとに、市民(市民団体)と協議。必要に応じて修正を加えながら、「活動内容」および自治体と市民との「役割分担」を詰めています。
5.予算措置
6. 4.5を踏まえた、実施要領・合意書などの書式(案)を定めます。
7.市民団体から自治体へ働きかける場合は、(1〜6のプロセスを念頭におき)早い段階で自治体窓口に相談すると良いでしょう。
8.実施要領⑥について、主だった市民団体へ説明を行うと同時に、意見を求めます。導入予定地で、すでにボランティア活動している団体が有る場合等は、とくに充分な説明が必要です。
9.広報誌などによる「公募」と、市民団体への「直接勧誘」の2通りです。市民団体と自治体がタイアップして「勧誘運動」をすると効果的です。
新たにアダプト制度を導入する場合、制度設計には自治体の総合計画、環境基本計画等との連動、整合をとって検討することが望ましいと思われます。
◆行政向け制度導入・運用 事例集