表彰校紹介・最優秀校(香川県 三豊市立比地大小学校 ) | 公益社団法人食品容器環境美化協会
環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(香川県 三豊市立比地大小学校 )


昭和38年より行われている歴史ある親子資源回収活動

比地大小学校は、香川県西讃地方(せいさんちほう)の三豊市(みとよし)にある全校児童数105名の小学校です。
三豊平野西部にそびえる七宝山(しっぽうさん)を望む地域にあります。児童たちは環境教育の一環として3R運動を学び、その体験を通してリサイクル活動を実践、成果をあげています。
活動としては、昭和38年より地区全戸を対象に年3回、古新聞・雑誌・布・段バールなどを親子で回収するPTA親子資源回収活動を行ってきました。この活動では、全保護者と子どもで朝の6時過ぎから地区全戸を回るため、地域あげての環境美化につながっており、親たちの熱心な活動姿勢が子どもたちに好影響を与えています。
平成7年度からは6年生を中心にアルミ缶回収活動を開始。回収益金で交流のあった老人ホームに車椅子や施設に必要な備品、CDラジカセ、毛布などを寄贈しています。この活動は今や、同校の伝統になっています。
また、平成18年度からは児童の環境美化委員会を中心に牛乳パック回収活動も開始しています。

親子を行うPTA親子資源回収活動

地域の人々に感謝される「比地大っこエコ活動」

平成20年度からは4年生が中心となり、全校で校内紙類の回収活動を実施しています。
この活動は資源回収のゴミの行方を調べたり、市の焼却施設や回収業者の工場を見学するなどの4年生の環境学習のなかから自主的に生まれ、活動に結びついたものです。自分たちでエコボックスを作り、全学級に配って校内紙類の回収を呼びかけています。
そのほか比地大駅前のトイレとその付近の清掃などを行う毎週月曜日の「ボランティアタイム」の活動など。同校の児童たちの活動は「比地大っこエコ活動」として地域の人々に感謝され、環境美化に貢献しています。

月曜ボランティアで行われている比地大駅前の清掃活動

学校の声

中学校になっても資源回収活動などをがんばります

児童・生徒の声
武川航汰君

環境美化活動の表彰をしてもらえると聞いて、とてもうれしくなりました。ぼくは児童会の役員になって、先ぱいが今までしてきてくれたアルミ缶回収やボランティア活動にがんばろうと思っていました。毎週月曜日はボランティア活動に、水曜日はアルミ缶回収とあいさつ運動があります。今までしていた児童会役員の人たちは何でもなさそうにしていましたが、実際にしてみると朝、忙しくてたいへんでした。
初め、「回収収益金で老人ホームに車いすを贈ろう」という呼びかけで6年生を中心にアルミ缶回収活動を始めたそうです。でも、最近は回収益金で老人ホームに必要としているものを贈るようにしています。今年は2月17日に6年生全員がデジカメを持って、高齢者との交流をするため、老人ホーム「とよなか荘」を訪問することにしています。アルミ缶は水曜日の朝、児童会役員が玄関で集めます。とよなか荘のお年寄りの方が喜んでいる顔を思い浮かべながら取り組んでいます。訪問する日が楽しみです。いろいろな準備をしていこうと思います。 去年の6月から4年生が全校に呼びかけ、回収ボックスを作って各教室に配り、金曜日には資源回収に出せるよう、集めた紙を束ねています。今まではすぐゴミ箱がいっぱいになっていましたが、紙の回収を始めてからとてもゴミが少なくなりました。資源となる紙がたくさんゴミになっていたんだなあと思いました。
4年生は、社会科の授業でゴミの行方を調べたり、3Rについて勉強したりして学校中の紙を資源にしようと考えました。
ぼくたちはもうすぐ卒業しますが、これからも比地大っ子エコ活動をどんどんしていってほしいです。ぼくたちは中学校でも資源回収などをがんばります。

アルミ缶回収活動を行う子どもたち

一生懸命活動すると気持ちよくなります

児童・生徒の声
松岡奈央さん

環境美化について文部科学大臣奨励賞をいただいてとてもうれしかったです。ありがとうございました。東京へだれが行くか児童会の役員で相談し、最後はくじを引くことにしました。私が当たったときは「ほんまー!」と大声で言ってしまいました。
私たち6年生は修学旅行で「人と防災未来センター」を見学し、阪神大震災について調べました。中国四川省(しせんしょう)で地震が起きたときには、阪神大震災のことを思い出し、四川省の地震について新聞などで調べ学習をし、募金活動を行いました。全校生が募金に協力してくれ、それを三豊市の方から四川省に届けてもらいました。地震で困っている人の役に立てたらいいなと思いました。
クリスマスには、琴平高校の人たちが神戸にクリスマスプレゼントとして励ましの言葉や写真を送るということを知り、6年生全長が協力させてもらいました。
私は5年生になってから親と一緒に資源回収に参加するようになりました。それまでは家の資源回収に出す物を整理するのを手伝ったり、近くの家の物を集めに行ったりしていました。PTAの係の人が自治会で集まった資源を学校の運動場まで運んできてくれます。その新聞紙や雑誌の束をトラックに積む手伝いをしています。仕事は大変だけど、汗が出るくらい一生懸命活動すると気持ちよくなります。地域の人がいらなくなったものを資源にかえる手伝いができたと思うとうれしくなってきます。この間、2月1日の資源回収には、お母さんと一緒に参加しました。6年生がたくさん来ていてみんながんばって手伝いました。しばらくすると、先生が「有り難う。だいたい終わったようです。」と言いました。私は「え-!もう終わったん?」と思うくらい早くできました。みんなの協力があったので早くできたんだと思います。

比地大っ子エコ活動として定着している環境美化活動

先生の声
小林万利子先生

環境美化活動実践校として表彰していただきありがとうございました。今まで、伝統となっていた資源回収やアルミ缶回収を子どもたちと一緒に引き継いできたことが認められたことをとてもうれしく思いました。また、それをいろいろなところで紹介していただき、子どもたちの環境美化への意欲が高まってきました。
児童会担当の教師が児童会のアルミ缶回収の補助をしています。児童会の役員は役員になった時には、老人ホームにプレゼントを持っていくためにアルミ缶をたくさん集めようと決意します。毎週水曜日、教師がいてもいなくても、自主的に全校の児童が持ってきてくれたアルミ缶をキャリーに入れて、回収場所まで運びます。できるだけたくさん集めるため、アルミ缶を小さくしていますが、そのまま持ってきてくれた時はアルミ缶つぶしもしています。最近は、アルミ缶をつぶして持ってきてくれるようにお知らせするようになり、小さくして持ってくることが定着してきました。
2月17日には例年行っているとよなか荘(老人ホーム)へのプレゼントを6年生が代表して持っていきます。入所者の代表の方が受け取ってくれるのを児童は楽しみにしています。また、総合の学習もかねていて「お年寄りとのネットワークづくり」のひとつとして簡単なゲームや発表を用意していきます。児童は高齢者とふれあえることもとても楽しみにしています。
環境美化委員会の牛乳パック回収も児童の自主的な活動になっています。初めは教師が指導しますが、1学期末にはもう児童が自主的に回収に取り組んでいます。

10年ほど前までは廃品回収でした。同じ活動が資源回収になったのは、廃品だった新聞紙や布類が資源になるという私たちの生活への考え方の変化を表していると思います。
2月1日が今年度3回目の比地大小学校の資源回収でした。年末に整理したためか、新聞紙や雑誌、段ボールに布類、アルミ缶がたくさん集まりました。朝早く(7時過ぎ)から地域の家を回り、子どもたちもー緒に集めた資源がいっぱいでした。地域の方がお知らせを読んで、束ねたり袋に入れたりして用意してくれていました。資源回収がなかったら、これらが全部ごみになるんだと思うとぞっとします。今年は賞をもらったということもあってか、親子で活動してくれている家庭がとても多く、早く回収が終わりました。地域の方が子どもたちが運びやすいようにと新聞を小さく束ねてくれていたりするところもあったようです。
ボランティア活動は、学校のすぐ近くにある新しくなった比地大駅前の掃除をしようと始まったそうです。代々、環境美化委員と児童会役員が中心となって駅のトイレや駅前ロータリーの清掃活動をしてきましたが、最近はもう少し幅を広げて、駅へ行く歩道橋や学校の前の道路なども清掃しています。煙草の吸い殻や空き缶がよく落ちていましたが、少し少なくなってきました。長寿会の方もトイレや花壇の清掃活動をしてくれています。

懇親会で他の学較の発表を聞いたり、声をかけていただいたりして、まだまだ活動が工夫できることや学習に取り入れられることがあるなあと思いました。
これからも、比地大っ子エコ活動として定着しているこれらの活動を引き継ぎ、地域の方も環境美化の意識化が図れるような活動を工夫しながら積極的に取り組んでいこうと思っています。

回収益金で老人ホームに車椅子や施設に必要な備品を寄贈

関係者の声

親から子へ。脈々と続けられて来た資源回収活動

近藤博文さん

「なっ、ぬぁにぃーつ?!、比地大小学校が最優秀賞やてー!!」
新聞の見出しを見てびっくりしました。環境美化教育優良校を表彰する事業で、最優秀賞である文部科学大臣奨励賞に選ばれたとのこと、心よりお喜び申し上げます。そして、この受賞はまるで自分のことのようにうれしく感じられました。
受賞の理由としては、昭和38年から地域全戸を対象に古新聞・雑誌や段ボールなどの資源回収を親子で実施する活動をずっと継続していることや、児童が中心となり平成7年からはアルミ缶の回収を、平成18年には牛乳パックの回収を始めるなどの活動をしていること、これらの活動を通じて得た資金で老人ホームヘ車椅子を寄贈したり、学年ごとにそれぞれのテーマで環境学習を行ったりした活動が高く評価されたとのことでした。
学校での環境美化教育の取り組みについては、私は今まであまり機会がなく、どのようなことをしているのかを知らなかったのですが、今回の朗報でその取り組みを改めて知ることができました。これらのいろいろな取り組みを通じて、子どもたちに環境美化の意識が育っているのだと感じました。例えば、児童の皆さんがボランティアでしてくれている比地大駅の清掃などは、地域の人に喜ばれるとても立派な活動だと思います。

この受賞が自分のことのようにうれしかったのには訳があります。それは、長年にわたり親子資源回収を継続していることが、受賞の理由に挙げられていることです。私が小学生だった時にも資源回収は実施されており、よく手伝いをしていました。軽トラックに乗せてもらって集めに行くことが楽しかったという思い出があります。それが今では自分の子供が小学校に通うようになり、親として参加しているその脈々と続けられて来た活動に対しての表彰ということで、とても感慨深いものがありました。
さて、資源回収のやり方は今も昔も変わっていません。地域の全戸に対して、子供会単位に児童またはPTAの世話役さんが、事前にチラシを配布してお知らせします。そして資源回収の当日は、朝7時過ぎからPTAの世話役の方を中心に一斉に集めに行き、回収したものを小学校の運動場に運び込みます。運動場では、先生方やPTAの役員の方、それから小学生の皆さんらで手分けをし、分別して引き取り業者の大型トラックに積み込みます。これがまたとても手際よく、威勢良く作業されているのです。
また、資源回収は地域の皆さんの協力によって成り立っています。新聞紙の束をきれいにしばったり、早朝から家の前に出したり、いろいろと面倒なことがあるとは思いますが、いつも業者のトラックー杯に積みあがるほどの分量を出していただいています。本当にありがたいことです。さらにこの資源回収は、その収益を学校活動に役立てられるということだけではなく、地域の方との結びつきを強める大事な役割を担っていると思います。ですから、チラシ配りの時や回収の時には、あいさつやお礼の言葉を積極的に交わしてもらいたいです。
継続は力なりと言います。資源回収をはじめとしたこれらの環境美化活動が、比地大小学校のすばらしい伝統となり、これからも続いていくことを願っています。

親子で軽トラックに乗って資源回収

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