2023年2月
第23回環境美化教育優良校等表彰事業において、全国の小・中学校の中から優秀校に阿波市立吉野中学校が選ばれました。
表彰授与に際し、コメントをいただきました。
◆ 森北 博文 校長先生
本校では環境教育の一環として地域の清掃活動に粛々と取り組んでまいりました。このことがこのような形で評価され表彰いただいたこと、本当にこの上ないことと思います。20年前からアドプトプログラム活動を行っておりましたが、そこで取り組んだ生徒、教職員、保護者、地域の方々にとってこの賞が大きな励みとなることは間違いないと信じております。本校にとりましてもこの賞を励みとして、これから更に国連の推奨するSDGsを視野に入れながら、持続可能な社会の発展に貢献できる生徒の育成を目指して、頑張ってまいります。
◆ 櫻井 彩心 さん
私たち吉野中学校では20年前からアドプトプログラムとして、地域の人と共に吉野川の堤防清掃を行ってきました。しかし、ここ数年は新型コロナウイルスのため思うような活動ができませんでした。それでも先輩たちから受け継いできたなかよし環境問題を始めさまざまな人権問題を中心として吉野中学校で考え行動に移すという精神を忘れず、できる限り取り組んできました。また一年前からは徳島環境学習プログラムを行ない、これまでのアドプトプログラムをSDGsの視点から見直してきました。これまでの吉野中学校の取り組みを認めていただき、このような栄誉をいただいたことは私たちの誇りと励みになりました。これからもさらに活動を発展させていきたいと思います。
◆ 宮内 博史 様(徳島県危機管理環境部グリーン社会推進課 係長 エコみらいとくしま)
長年にわたり河川や堤防の清掃活動に取り組んでこられ、自主的な活動として根付いていることは本表彰の優秀校に相応しいものとを考えています。これもひとえに保護者、地域の皆さんのご協力の賜物であり、環境美化に対する高い意識によるものです。そして今年度は「SDGsみんなの吉野川」というテーマで新たな一歩を踏み出されたという点で、その活動からは、より一層の創意と意気込みが感じられ、徳島県の環境学習の実践にふさわしい活動が今後も展開すると期待しています。今回の取り組みは地域の環境に貢献することはもちろんのこと、世界中で大きな問題となっている諸課題をグローバルな視点を持ってローカルが行動し解決する一つのモデルとして、さらには主体的に地域の塵ゴミ回収ボランティアに参加したり、生徒会によるアルミ缶回収の取り組みについても、次代を担う人材の育成、持続可能な社会形成の一翼を担う人間に育つものと考えています。
◆ 宮下 俊哉 氏(徳島地連・コーラボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社)
今回の受賞は、みなさんが、徳島が誇る吉野川を大切に思いアドプトプログラムに参加され、吉野川の堤防周辺の美化に取り組んでこられた活動がとても素晴らしい活動として認められた結果です。2002年から、生徒のみなさんが主体となって、地域の方々とも連携して継続されており、この環境美化教育等表彰事業での表彰にふさわしい取り組みです。今も続くコロナ禍の状況でも、色々と工夫をされて続けてこられたのだろうと想像しています。「みんなの吉野川」は、みなさんが卒業された先輩からずっと受け継がれている自主性と、地域の方々の協力の賜物です。これからも後輩に引き継がれ、この取り組みを続けていただければと思います。
清流、吉野川が近くを流れる豊かな自然に囲まれた同校では、「みんなの吉野川」と名付けた堤防周辺の清掃活動を行っている。きっかけは、約20年前、川や道端にポイ捨てごみが散乱していることに失望した生徒が、自分たちが変えていこうと決意、活動したことにさかのぼる。その後、町の人たちの意識も変える必要性を痛感し、地域と連携して実施している。現在、「気づきから責任ある行動へ」というテーマで、環境保全を内外に発信。生徒が主体的に行うことで、グローバルな視点を持ち、地域の環境問題を解決する活動に育っている。