地域住民や企業、行政と「協働」で体験型の環境学習を行っている。川や樹木に囲まれた豊かな自然環境を守るために、児童たちは住民と美化活動に取り組み、回収した不用品を細かく分類・分析し、3Rやゴミ処理の知識を深めている。
この取り組みをきっかけに、児童の発案で、今津町のシンボルである「本郷川」にホタルを復活させるプロジェクトがスタートした。地域の専門家からホタルの飼育方法を学びながら、校内で育てたホタルを本郷川に放流。ホタルの生態を知って愛着が芽生えた児童たちは、環境と平和を守るキャラクター「ホタマン」やキャラクターソングを誕生させた。地域の行事では、美化活動やホタル学習で学んだことを手づくり大型絵本などで情報発信しながら、子どもからお年寄りまで世代を超えた交流を深めている。福山市の環境啓発課が働きかけ、広島県も応援してきた協働の学校づくりが、児童の熱い思いを育て、地域の資源を活かした街づくりに発展している。
ひとつひとつ積み重ねてきたことが受賞につながってとても嬉しい。ただし、この活動はあくまでも地域が環境問題に取り組んでいたところに我々が参画したという歴史があるので、地域の皆さんと賞を分かち合いたい。
福山市は3年連続の最優秀賞受賞ということで、街全体がそうした環境美化の意識が高い雰囲気がある中、一つひとつ着実に地域の特色を生かしながら連携して取り組みを進めていったことが今回の受賞につながったと思う。我々としても、引き続き学校に缶回収ボックスを提供していきたい。