表彰校紹介・最優秀校(山形県 山形市立第一小学校) | 公益社団法人食品容器環境美化協会
環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(山形県 山形市立第一小学校)


伝統と先進技術の中で培われる「一小エコプラン」

山形県山形市立第一小学校は、山形花笠まつりで有名な山形市の中心街にあり、相撲や徒歩打球といった伝統的な競技を現代の子どもに伝え、文化財の継承に大きく寄与しています。
同校が基点となって行われる、児童たちの主体的かつ独創的な環境活動を、「一小エコプラン」と呼んで、様々な活動を実施しています。その中の一つ「一小エコデー」は、毎月一回登校時に生徒たちが持ち寄った牛乳パック、ペットボトルや廃油等といった資源ゴミを、保護者や地域住民と一緒になって回収します。
また、専用のごみ箱を各教室に設置し、リサイクル可能な紙を集める「雑紙回収作戦」など、多くの活動を盛んに行っています。

「一小エコデー」では、クラスごとの成果を「おもだかエコポイント作戦」として掲示する

活動の成果を実感し、意欲を高める学習

山形市立第一小学校では、環境に対する学習も盛んで、平成20年度における4年生の総合的な学習では、廃油がバイオディーゼルとして、ゴミ収集車等の燃料に再利用できる事を知り、一小エコプランでの活動が役立っている事を実感し、全校児童にその学習結果を報告。さらにオリジナルキャラクター「バイオディーゼルマン」を考案し、バイオディーゼルの事を全校児童に広めました。それと同時に学習した事から、もっと住みよい街になるようなアイディアを市役所等に提案しました。
山形市立第一小学校は、体系的にまとめられた環境活動、家庭や地域との連携によって子どもたちの意欲を育み、環境美化への原動力としています。

総合的な学習の中で、バイオディーゼルについて学ぶ、第一小学校の子どもたち

学校の声

私たちの活動が、世界の子どもたちの命を救う活動につながっていると実感

児童・生徒の声
髙橋 ルミさん・深瀬 成実さん

私たちは、児童会ライフクリーン委員会の一員として、エコデーの日に、全校生や地域の方が持ってきてくれた新聞紙や牛乳パック、廃油、ペットボトルのキャップなどを集めたり、車に積んだりするお手伝いをしています。
エコデーにたくさん集まるように、クラスへの呼びかけをするとともに、節電活動したり、ざつ紙回収ボックスを使ったりするように声がけしたりしています。

昨年の12月には、ペットボトルのキャップをエコキャップ推進運動をしている銀行に届けました。4月から集めた分が、22人分のポリオワクチンとなる1万8千個にもなっていました。
私たちの活動が、世界の子どもたちの命を救う活動につながったことを感じました。

このような私たちのリサイクル活動が認められて、今回のようなすばらしい賞をいただき、本当にうれしいです。
これからも、全校生が一丸となって、地球のために自分たちができることを続けていきたいと思います。

「雑がみ回収作戦」。校内で排出されるリサイクル可能な紙(雑がみ)を児童が常時分別回収している

児童・教職員・保護者・地域が一体になって、これからも環境美化活動へ取り組んでいきたい

先生の声
羽田 淳子 先生

太陽光発電、雨水利用など、環境に配慮された校舎での学校生活。奨学会(PTA)といっしょに行っている月1回のエコデーの実施。
エコデーの結果や校内でのエコ活動をふり返る「おもだかエコポイント」の集計と掲示。総合的な学習での環境への取り組み。ざつ紙回収ボックスの配置など。
これらの環境に関する日々のコツコツとした取り組みが評価されて、今回のリサイクル部門最優秀校、文部科学大臣奨励賞というすばらしい賞の受賞につながったことを大変うれしく思います。

また、環境美化教育優良校等表彰最優秀校表彰式典に参加させていただき、審査の総評や主催者側のお話をお聞きして、いただいた賞の重さをひしひしと感じているところです。
今回の受賞をきっかけにして、学校だけでなく、家庭でのごみの分別、まめな消灯、トレイやアルミ缶の回収、お買いものバックの持参の奨励など、児童の環境に対する関心をさらに高め、児童・教職員・保護者・地域が一体になって、これからも環境美化活動へ取り組んでいきたいと考えています。

新校舎の屋上には「太陽光発電パネル」が設置され、その稼働状況の分かるパネルも展示している

関係者の声

「愛」があふれた明るい子どもたちの未来を創っていきたい

斯波 誠さん(奨学会(PTA)会長)

今回の栄えある受賞は、今までお世話になった先生方、保護者、地域の皆様の地道なご尽力のおかげと深く感謝しております。誠にありがとうございました。
今年度の奨学会は、「絆が深める 親子愛 家族愛 地域愛」を基本コンセプトに活動してきました。

また、重点事業のひとつに「エコを通した環境への意識づくり」があります。
奨学会生活部の役員が中心となって月1回のエコデーへ協力したり、年1回のエコフェスタで運動用品や子ども用自転車等の「おゆずり会」を開催したりして、地域環境に対する日常生活における意識高揚と実践をはかってきました。

今回の受賞を励みに、私たち奨学会は原点に帰り、子ども第一の信念のもと、学校・家庭・地域との「絆」をこれまで以上に堅固にするリサイクル活動を実行していきます。
そして、「愛」があふれた明るい子どもたちの未来を創っていきたいと考えています。

回収しているペットボトルキャップは、児童の家庭だけではなく、近隣住民の方々からも協力を得ている

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