アダプト・プログラム導入自治体調査ー2022年 | 公益社団法人食品容器環境美化協会
アダプト・プログラム

アダプト・プログラム導入自治体調査ー2022年


<資料ソース>

    • アダプト・プログラム導入自治体アンケート(定例年次調査)
      回収数=365自治体 アダプト担当部署
      依頼 =549自治体 アダプト担当部署 

  • 調査・集計スケジュール
    アンケート発送: 2022年11月21日
    アンケート締切: 2023年  1月11日
    回 答 方 式: WEB回答、郵送、メールにて返送

■ 目次

1.プログラム数


    2023年2月現在、アンケート調査、自治体ホームページ等をもとに当協会が把握しているプログラム数、活動団体数、活動者数は以下の通りです。

  • ・実施自治体数: 414自治体
  • ・アダプト・プログラム数: 586プログラム(*注)
  • ・参加団体数: 約50,000団体
  • ・活動者数: 約280万人

(*注)プログラム数:各自治体におけるアダプト・プログラムの制度の数。1自治体で道路のプログラム、河川のプログラムなど、複数の制度・仕組みを有する例があります。

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2.参加団体の構成比推移


 参加団体の構成は、各エリアの 地域特性などを反映しバラツキがあります。
 全国ベースで見た場合は、CSRからCSVへ、またESGを背景とした企業の経営戦略の一環としての取組強化を背景に、企業が2008年以来連続で1位を占める一方、地域の基礎的な構成単位である町内会・自治会の割合はやや減少傾向にあります。
 地元企業、2位の町内会・自治会と3位の環境ボランティア団体を合わせ、約75%を占めています。

団体構成

団体内訳 2022年 2021年 2020年
環境ボランティア団体 18.0% 15.3% 14.5%
地元企業 34.6% 35.4% 34.2%
同好会・サークル 8.5% 8.3% 8.7%
青年会・老人会・婦人会 2.3% 3.6% 2.9%
ライオンズクラブ、ロータリークラブ 0.4% 0.3% 0.4%
青年会議所・商工会議所 0.2% 0.2% 0.2%
町内会・自治会 22.8% 24.3% 26.4%
商店会・商業施設 0.6% 0.8% 0.9%
学 校 4.1% 3.7% 3.6%
その他 8.5% 8.0% 8.3%
合 計 100.0% 100.0% 100.0%

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3.アダプト・プログラムの対象となる場所


 導入場所(複数回答あり)について、県は道路、河川、海岸など管理者区分別の導入、市は半数強が全域導入としています。傾向としては従来と大きな変更はありません。

活動場所 都道府県 市区町村 合 計
駅前 1.3% 38.5% 30.4%
繁華街 0.0% 18.2% 14.2%
オフィス街 0.0% 16.8% 13.2%
道路 46.8% 77.3% 70.7%
公園 16.5% 67.5% 56.4%
河川敷 45.6% 49.0% 48.2%
海浜・海岸 20.3% 12.9% 14.5%
港湾 11.4% 7.3% 8.2%
湖岸 5.1% 4.9% 4.9%
公共施設・文化施設 1.3% 29.4% 23.3%
その他 6.3% 11.2% 10.1%

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4.活動団体の認定要件


(1) 活動団体の認定要件の設定の有無

  都道府県 市区町村 合 計
認定要件がある 68 204 272
認定要件はない 10 75 85
合 計 78 279 357

(2) 設定されている場合の認定要件

  都道府県 市区町村 合 計
構成員数 28 113 141
財政要件 0 5 5
責任者の有無 17 66 83
活動対象範囲・規模 57 119 176
活動頻度 45 116 161
その他 23 69 92
合 計 170 488 658

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5.アダプト・プログラムにおける行政と市民の役割分担


(1) 市民の活動・役割(複数回答)
 地域が必要とする広範な美化活動が組み入れられています。傾向としては、場所・内容とも大きな変化はありません。

活動内容 都道府県 市区町村 合 計
清掃・ごみ拾い 87.3% 95.5% 93.7%
ガム剥がし 6.3% 14.7% 12.9%
除草 77.2% 81.8% 80.8%
落書き落とし 2.5% 8.7% 7.4%
花壇の世話(水やりなど) 49.4% 55.2% 54.0%
植栽・植樹 59.5% 40.2% 44.4%
苗の育成 15.2% 18.9% 18.1%
粗大ごみ処理 2.5% 3.5% 3.3%
違法広告物撤去 1.3% 3.1% 2.7%
行政への情報提供(含むパトロール)  19.0% 52.8% 45.5%
活動報告 72.2% 77.6% 76.4%
その他 1.3% 3.8% 3.3%

 

(2) 行政の役割(複数回答)
 清掃用具及びごみ袋の提供、傷害保険の加入が基本的な支援内容です。

活動内容 都道府県 市区町村 合 計
清掃用具の提供 47 213 260
ごみ袋の提供 46 249 295
傷害保険の加入 62 246 308
サインボードの掲出 48 141 189
作業の安全性向上のための物品の提供 48 176 224
制度や活動のPRのための物品の提供 9 66 75
特殊用具の提供 37 104 141
植樹栽用材料の提供 30 94 124
収集ごみの回収
 イ.活動団体が自宅へ持ち帰る
 ロ.活動団体が所定の集積所まで持って行く
 ハ.行政(委託業者)が個別に回収する
 ニ.その他 

19
34
30
3

95
161
156
21

114
195
186
24

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6.課題・問題点


  「活動参加者の高齢化」、「活動団体の減少」が多くの自治体の課題であり、これらと「制度の周知・PR不足」は裏表の関係と思われます。

  都道府県 市区町村
問題性・課題性の程度 非常に
高い
やや高い 低い 非常に
高い
やや高い 低い
制度の周知・制度のPR不足 3 22 44 7 89 153
市民の環境意識の低下 2 9 54 5 34 205
活動団体の減少 8 24 37 15 66 169
活動参加者の高齢化 23 24 24 64 101 90
活動のマンネリ化 1 11 54 7 38 195
部署の人員体制・予算制約 10 5 51 14 35 190
庁内の部門間連携困難 1 6 60 2 18 217
既存事業との調整・棲み分け 0 2 63 4 27 208
関係する自治体間の連携困難 1 3 60 1 7 224
その他(「やや高い以上」) 0 8

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7.アダプト・プログラム活動の維持・活性化施策


(1) 実施状況

  都道府県 市区町村
現在実施 過去実施 実施したい 予定無し 現在実施 過去実施 実施したい 予定無し
自治体メディアからの広報 ホームぺージ 65 1 2 6 223 3 15 30
広報誌 18 6 5 38 108 44 15 83
SNS 10 0 7 53 15 6 34 202
イベントの開催 交流会 4 3 5 59 6 12 8 236
勉強会・講演会 1 5 9 56 6 7 4 246
年度総会 2 3 0 66 7 3 0 251
マスコミの活用 新聞 10 4 11 46 7 11 6 238
テレビ 9 4 4 54 2 7 2 250
ラジオ 15 3 2 51 7 4 4 246
タウン誌 1 5 2 62 3 2 6 249
顕彰 表彰 22 5 5 39 63 13 17 167
感謝状 17 3 7 45 31 10 16 202
認定状 18 0 2 50 27 5 4 214
その他 0 0 0 52 1 0 0 194
活動団体の意見吸い上げ 協議会など開催 3 0 2 64 6 6 5 241
アンケート実施 12 7 8 44 47 21 30 165
現場訪問・取材 10 3 6 51 44 9 19 192
交流会・会合の開催 4 7 3 55 10 8 8 228

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(2) 効果のある施策

  都道府県 市区町村
制度の周知・PR ・ホームぺージ、県の広報誌の活用
・アダプトプログラムの独自広報誌
・Face Bookの活用
・制度の周知のほか、活動団体、活動内容を紹介

・ホームぺージ、市区町村の広報誌の活用
・アダプトプログラムの独自広報誌やチラシ作成、街頭配布
・美化イベント、ボランティア団体の集まりを開催
・市民祭等のイベントの際にブース出展、マスコットキャラクターによるPR
・活動団体、活動内容を紹介。活動報告を取りまとめた冊子の作成配布
・地元自治会、関係企業等を訪問、直接説明。行政区長会で説明。

市民の環境意識の向上

・表彰 ・アダプトサインの掲示
・表彰。また、授与式と併せて意見交換会を開催。
・ホームぺージや広報誌で団体の活動内容を紹介。
・学校に出前授業
ボランティア団体の育成   ・アダプト団体の代表者を集め、活動報告や意見交換
・技術スキルアップのための講座講習会開催。
・電話や訪問営業による新規ボランティアの獲得。窓口に来た人を勧誘
既存事業との調整・棲み分け ・各公共施設管理担当部署との協力 ・大規模な清掃活動が同時期・同場所で計画されている場合の情報提供
・市民部⇒環境部への移管により、既存事業と合同の活動やPRが容易に
・対象の活動場所により制度を別に設け、内容にも差
参加しやすい仕組みづくり ・個人、団体区別なく募集
・5人以上・年2回以上という比較的取り組みやすい条件で参加団体を募集
・年に一度、統一活動日を定める
・ホームぺージに関係様式を掲載
・活動継続のため、無理なく、安全配慮を指導。身体負担軽減の道具貸与
・申込書の様式をホームぺージ掲載。受付は各地域事務所等で対応。
・「拾うこと」以外を行政がサポート(ごみ袋、清掃用具、回収・処分)
・団体要件の緩和。要件設定していない。個人参加可。
・活動場所を自由選択  ・体験の場を設定

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8.アダプト・プログラム参加団体からの要望・質問


  都道府県 市区町村
支援内容 ・活動費の支援、増額
・ごみ袋、清掃用具等必要な物品・資材の支給、追加・拡大
・ボランティア保険の内容の確認
・活動費の支援、増額
・ごみ袋、清掃用具、花苗、安全ベスト等必要な物品・資材の支給、追加・拡大
・ボランティア保険の内容の確認
ごみの回収 ・粗大ごみの回収 ・ごみの出し方の確認
・ごみの回収要望
制度、手続き ・登録要件の確認、高齢化を踏まえた要件緩和
・事務手続き簡素化、報告書の様式がわかりにくい
・表彰制度の創設
・書類手続きの簡素化
・活動予定表、報告書を提出したくない
団体の状況 ・団体の存続、高齢化や人で不足で活動困難 ・高齢化により活動低下
・コロナの影響で活動困難
・後継者不足
行政側の役割 ・不法投棄に対する監視体制・看板設置・処理などへの対応
・回収したごみの処分や手続きの軽減
・団体の自力では対応しきれない場所の清掃、ごみの処理
・禁止看板などポイ捨て対策、不法投棄防止のパトロール実施
・施設の修繕
・ボランティア証明
その他 ・除草剤の使用 ・他の団体の活動内容を知りたい、交流会の開催
・参加団体の一斉活動

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9.ユニークな活動内容、トピックス


【都道府県】

活動テーマ 活動内容
清掃活動を行っているところで行うサーフィン大会 もともとサーフィン仲間の団体が,海岸の美化活動を行っている。いつも清掃除草活動を行ってる海岸において,サーフィン大会を主催している。
川遊び体験 いつも清掃除草活動を行っている河川において,夏休み期間中に小学生を集めて川遊びのプログラムを開催している。子供たちに実際に川にはいってもらい,川を体感してもらっている。プログラムの内容は,川に入ってタモ網を使い魚を捕る,パック船(牛乳パックで作成)競争,水鉄砲の的あてなど。

海洋プラスチックごみのアップサイクル

*「アップサイクル」:元の状態より価値を高めること

Ⅰ.大学生より学ぶおさかな環境学習会
Ⅱ.海洋清掃
Ⅲ.アップサイクル工作体験
Ⅳ.チリメンモンスター捜し

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【市区町村】

活動テーマ 活動内容
イクシバ!プロジェクト 活動場所(都市公園)に隣接するマンションの開発をした企業(ディベロッパー)が主体の団体で、アダプトとして公園の広場にて芝生の育成と管理をしている。
チューリップ球根植えイベント 農業公園で一度咲き終わった球根を公園緑地課で配布したところ,ボランティア団体が,自主的にイベントを開催した。イベント内容は,球根植え,包装した球根のプレゼント等。約100人の地域住民が参加し,地域のコミュニティ活動活性化に貢献した。
ペットの飼い主同士のグループと個包装をなくした量り売りスタイルの販売店のコラボ 量り売りにすることでポイ捨てされる個包装のゴミを減らし、さらにポイ捨てされているゴミを拾うことでペットが拾い食いすることがなく安心して散歩できる道路を目指して活動している。また、活動後は社会福祉協議会に寄せられた品物を分け合うパントリー活動もしている。
被災地支援ボランティア有志による、プログラム参加 東日本大震災その他被災地や各地域で活発なボランティア活動をしてきた有志が、通勤途中に見かける路上にゴミに心を痛めて、地元のためプログラムに参加
みどりで笑顔のつどい みどりのサポーターに登録していただいている団体が集い、活動内容等を共有し合う場を設けている。
みんなの田んぼ 地元の小学生とともに、田植え~収穫、餅つき体験を行っている。
学校周辺のコミュニティの問題点を検討し活動する 学校周辺の地域の住民から付近の歴史や問題点を聞き取り、その周辺の道路、河川、海岸での清掃活動を行う。
公園苗圃を活用した花苗提供 平成17年度に開園した近隣の公園の苗圃および隣接花壇を活用して、公園花壇および地域に設けられた公共的花壇等(コミュニティ花壇・学校等)に花苗を供給するための花苗生産を行っている。
山羊を活用した環境美化啓発活動 コミュニティにて山羊を飼育し、道路の美化清掃や学校教育に活用。
市の花バラをシンボルとした街づくり 駅前広場や遊歩道へのバラの植栽を行うほか,地元企業や商工会と連携しイベントの開催等を行っている。
海岸一斉清掃 月第一日曜日の13時~14時に海岸の一斉清掃を実施しており、活動団体の清掃活動は30年を超えている。
道路沿いの除草及び植栽 道路沿いの除草とかわりに植栽をすることで、景観をよくしてポイ捨てをさせにくい環境作りをしている。
地域の花壇をきれいに 花いっぱい運動、チューリップ球根植え付け、街路樹下の除草、花壇の手入れ等を行っている団体。1か月に1回の頻度で活動しており、花壇の除草時は3日から1週間かかるため、循環バス停付近にて、子どもの下校時の見守り活動やひとり歩き高齢者の発見などの活動ができることもある、と話している。

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10.アダプトプログラムの導入により期待する効果として重要視しているもの


  都道府県 市区町村 合 計
美化の実効 65 228 293
市民の環境美化意識の啓発 61 217 278
市民の地域への愛着心の高揚 47 163 210
活動団体間の交流・連携の強化 13 42 55
市民ボランティアの裾野の拡大 30 95 125
地域のイメージアップ 29 76 105
公共施設維持管理経費の節減 41 86 127
その他 5 5 10

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11.アダプトプログラムの効果に対する評価


  都道府県
非常に効果あり やや効果あり あまり効果がない まったく効果がない わからない 合計
美化の実効 43 23 1 0 3 70
市民の環境美化意識の啓発 19 29 3 0 18 69
市民の地域への愛着心の高揚 18 18 3 0 18 57
活動団体間の交流・連携の強化 3 15 7 0 23 48
市民ボランティアの裾野の拡大 7 25 5 0 16 53
地域のイメージアップ 10 23 2 0 14 49
公共施設維持管理経費の節減 26 21 5 1 8 61
その他 1 2 0 0 8 11
合 計 127 156 26 1 108  418 

 

  市区町村
非常に効果あり やや効果あり あまり効果がない まったく効果がない わからない 合計
美化の実効 109 127 2 0 9 247
市民の環境美化意識の啓発 46 159 13 0 28 246
市民の地域への愛着心の高揚 28 122 6 0 68 224
活動団体間の交流・連携の強化 4 46 43 6 72 171
市民ボランティアの裾野の拡大 16 97 22 1 53 189
地域のイメージアップ 16 93 14 1 55 179
公共施設維持管理経費の節減 23 73 33 1 55 185
その他 2 3 1 0 12 18
合 計 244 720 134 9 352 1,459

 

  総 計(都道府県・市区町村)
美化の実効 317
市民の環境美化意識の啓発 315
市民の地域への愛着心の高揚 281
活動団体間の交流・連携の強化 219
市民ボランティアの裾野の拡大 242
地域のイメージアップ 228
公共施設維持管理経費の節減 246
その他 29
合 計 1,877

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12.地域への愛着心について


(1) 「アダプト・プログラム参加者」の「地域への愛着心」をどのような方法で把握していますか

  都道府県 市区町村 合 計
アンケート調査 2 9 11
ヒアリング調査 2 12 14
活動報告書 19 75 94
その他 0 12 12
把握していない 51 168 219

(2) 「市民」(アダプト・プログラム参加者を除く。)の「地域への愛着心」をどのような方法で把握していますか

  都道府県 市区町村 合 計
アンケート調査 0 51 51
ヒアリング調査 1 3 4
その他 2 14 16
把握していない 70 198 268

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