赤崎小学校が「空き缶回収運動」に積極的に取り組み始めたのは平成15年でした。北九州市は新日鉄のお膝元。同社の「空き缶回収を環境教育の活動として全国に普及したい」という意向を受け、4年生の総合的な学習の中で取り組むことに決めたのです。以後、着実に実績をあげてきました。
回収量8tは全国屈指の実績
活動の特色は、次のようになっています。
(1)4年生の総合的な学習の時間に位置づけ、全校生徒が参加してごみの減量や町の美化活動、資源の有効利用を学ぶ
(2)地域の企業や商店、保護者にはたらきかけ、地域と一体となって取り組んでいる
(3)これまでの回収量は8t。これは1学校としては全国区屈指の回収量
(4)父母教師会を中心にプルタブや古紙回収にも取り組んでおり、リサイクル活動が子どもの生活に根付いた活動になっている
空き缶を集める子どもは絶対に空き缶を捨てない・・・・こうした精神は、集め隊として活動に取り組んできた5、6年生にもしっかり定着しています。 赤崎小学校の空き缶回収運動は地域からも高い評価を得ており、 「地域から空き缶の散乱が皆無になった」という言葉をいただくほどです。運動は市内各区の小学校にも波及し、現在23小学校に広がっています。
「空き缶集め隊」は、社会科の「ごみのゆくえ」の勉強を通じて結成されるんです。「みんなの家から集め隊」「近所の店から集め隊」「公園から集め隊」に分かれて、どうしたらたくさん集まるか、クラスごとに作戦を立てています。 空き缶を回収すると1kgに4円の支援金がもらえます。これをどう使うか、学級会でわいわい相談するのもとても楽しみです。
今回の受賞で、我が校の活動に光をあててくてれありがとうございます。
赤崎小学校は空き缶回収を通して地域とつながりを保っています。ふだんから「おばあちゃん、空き缶があったらもらっていくよ」と、みんなで環境美化に努めています。当校には「空き缶集め隊」がありますが、その隊長を務めているのが私なんです。北九州市は公害克服という歴史があり、常日頃からみなさん真剣に環境美化に取り組んでいます。宴会が終われば率先して空き缶を持ち帰るようにしているし、父母教師会もプルタブと古紙の回収に取り組んでいます。
私たち学校だけの活動ではなくて、市民100万人の皆さんの支えがあってこそ、こういう賞をいただけた。これからもますます充実させていきますよ
私どもの会社は北九州エコタウンの中にあり、集めた空き缶のリサイクルをしている工場です。回収した空き缶1kgに対して4円をお支払いすることで、空き缶リサイクルの普及をめざしています。幼稚園から小・中学校、高校、福祉センター、子ども会、地域の自治会、町内会まで、登録している団体は北九州全体で160にも及んでいます。 なかでも、赤崎小学校の生徒さんは実に熱心。「空き缶集め隊」を作って年間を通じて取り組んでいるようですが、とてもユニークですね。生徒さんが集めてくれたものを回収にうかがっていますが、リサイクル活動だけでなくエコタウンの見学にもけっこう来てくれていますよ。リサイクルの収益金は学校によって使い道が違うようですが、さまざまな形で有効活用していただいているのはうれしいですね。