市場小学校は徳島県の中北部、阿波市の中心部の高台にある児童数298名の小学校です。
同校では平成16年に学校版環境ISO認証を取得。ISO認定校としてエコ活動実践に取り組んでいくなかで生まれた「Eスクールいちば」を合言葉に、環境にやさしい学校づくりに励んでいます。
リサイクル活動が始まったのは平成17年、科学の祭典を開催する資金集めのためのアルミ缶回収がきっかけでした。その後、5、6年生で構成される環境委員会を中心に、全校的な活動へと発展。ひとりひとりの行動目標を定めた「Eスクールチェックリスト」や「Eスクールビンゴ」の作成など、児童たちの視点とアイデアを生かしながら、リサイクル活動を通じて学校や地域の環境美化に取り組んでいます。
平成17年度から始まった アルミ缶回収活動
活動内容としては、常時行っているアルミ缶、スチル缶の回収(特に毎月第2・第4火曜日は「カンの日」として設定)や、毎月末の古紙等資源ごみの回収、そのほか全児童が参加する年1回の三世代交流ボランティアやクリーン作戦を通じて地域の環境美化にも取り組んでいます。
また、平成19年度には家にある不用品や卒業生の制服、児童らの手づくり品などを販売する「Eスクールバザー」も開催。このバザーによって、家庭の日用品だけでなく、卒業生の制服や体操服などが学校を起点として循環する仕組みができつつあります。
市場小学校の児童たちのこうした活動に協力・支援する地域の人たちも増え、毎年、活動内容が充実し、地域との連携を深めてきています。
アルミ缶のほかにスチル缶やペットボトル、古紙等を回収
「Eスクールいちば」を合言葉に、全校児童が環境に優しい学校を目指しています。環境委員会が中心になってアルミ缶やプルタブを集めて車椅子を購入しています。アルミ缶が人の役に立つ物に変わるととてもうれしく思います。また、三世代交流ボランティアやクリーン作戦を行い、地域の方々と一緒に「きれいな町にしよう!」と取り組んでいます。
6年生は「科学の祭典」に取り組みました。その資金を調達するために、自分の家にある不用品や合わなくなった制服などを持ち寄って「Eスクールバザー」を行いました。自分にとってはいらない物でも他の人の役に立つ物になるということが実感できました。物の大切さについて学ぶことができました。
このような活動を私たちの先輩から続けてきて、このような賞をいただけたことをとてもうれしく思います。Eスクールいちばに誇りをもって、これからも人の役に立てるよう努力していきます。
平成19年度には「Eスクールバザー」も開催
本校の環境美化活動の合言葉は「Eスクールいちば」です。EスクールのEは「Eco=環境に優しい、いい学校、Enjoy=楽しむ」という意味が込められています。Eスクールいちばを合言葉に、徳島県学校版環境ISOに取り組んでいます。
本活動は、平成17年度の6年生の総合学習をきっかけに始まりました。当時の6年生が、下級生に科学の面白さを伝える「科学の祭典」を企画しました。企画を実現するための自己資金調達の方法として提案されたのがアルミ缶の回収でした。アルミ缶リサイクル省、古紙回収省、バザー省が結成され、全校児童に呼びかけ、保護者や先生も協力し、資金が集められていきました。そして念願の科学の祭典を開催。6年生が卒業する時にも「リサイクルはいいことだから、ずっと継続していってほしい」と伝え、今も継続的に行われています。
現在、中心的にコーディネイトしているのは5、6年生で構成されている環境委員会です。「Eスクールいちば」をきっかけに「もったいない」という気持ちで学校環境を見直すことができます。今回の受賞を励みにしてこれからも楽しく賢く活動していきます。
20年以上も続いているリサイクル活動
先輩たちから受け継いできた取り組みが評価され大臣賞を受賞したこと、PTA会長として大変うれしく思います。アルミ缶リサイクル、古紙回収の収益金で今年2台目の車椅子を購入し、2月には福祉施設へ寄付すると聞いています。今後もこの取り組みを続け「環境に優しい学校 市場小学校」の伝統を受け継いでいってほしいと思います。
私たち保護者も子どもから環境について学び、Eスクールバザーや三世代交流ボランティアへの参加やアルミ缶・古紙回収に今後とも協力していきたいです。
三世代交流ボランティアを通じ地域の人たちと一緒にきれいな町づくりに貢献