最 優 秀 校
活 動 内 容
太平洋をのぞむ小高い山の中腹に位置する同校では、1953年頃から校区の角浜(かどのはま)漁港周辺の磯掃除に取り組んでいる。当初は、地域特産物のウニに悪影響を及ぼすツブ貝の駆除を住民が行っていたが、その後児童も参加するようになった。1970年代からは、海岸にペットボトルや発泡スチロールなどのごみが目立つようになったのを機に、漂着ごみ回収も実施。
こうした美化活動を始めとする海洋教育を深めるために欠かせないのが、地域住民の支援体制だ。種市漁協の講師に、海の環境保全や地形を生かしたウニ栽培法などを学ぶ過程で、児童は地域が抱える問題に真摯に向き合っている。
今年は、初の試みとして、海とは離れた内陸部の小学校と合同で磯掃除を行った。交流を育む中で、海と山が循環していることや、海の保全はみんなで協力する必要があることを考える貴重な機会になった。また、環境や多様な文化を守る風土は、数々の郷土芸能の伝承にもつながっている。地区に伝わる「角浜駒踊り」は、住民の指導のもと、児童が次世代へ継承しながら、ふるさとへの誇りを培っている。
学 校 の 声
長く続けてきた角浜小学校の伝統行事「磯掃除」が表彰されて、とてもうれしいです。角浜の海は、県の特産物のウニやアワビが採れ、私たちにとっても自然環境について学ぶことができる大切な場所なので、これからも豊かな海を守っていきたいと思います。
関 係 者 の 声
海洋プラスチックごみが最近問題になっておりますので、この受賞校のように、海ごみを回収する活動をしている学校があるということを認識してもらいながら、一人ひとりが関心を寄せてもらえたら嬉しいです。