2017年2月
第17回環境美化教育優良校等表彰事業において、全国の小・中学校の中から優良校に選ばれた北九州市立曽根東小学校の授与式が行われました。この表彰に関して、福岡地連にご協力いただきました。
表彰授与に際し、コメントをいただきました。
◆ 福岡地方連絡会議 主宰幹事 長井 篤嗣 氏
『本校の周辺環境は閑静な住宅街で、更にその周辺には田園や海岸が広がり自然環境も良い事から児童も伸び伸び生活出来る環境でした。その周辺海岸は曽根干潟と呼ばれており、江戸時代から干潟の浄化作用が環境に有効と考えられて現在まで守られているとの事です。その干潟で釣り糸に絡まったズグロカモメを保護した事をきっかけとして、毎年2回(春秋)本校の児童や保護者が中心となり、数百人規模で干潟の清掃活動をもう20年以上継続しているとの事です。その為、自然を大事にするという意識を児童全員が持っているという印象でした。
校長先生のお話より、以前は、干潟を利用した運動会(どろんこ大会)的な行事を毎年行っておりましたが、泥の中に牡蠣の貝殻がある事から、児童の怪我が多かったとの事です。改善策として、運動会では無く干潟自然観察会にしたとの事です。それにより児童の意識が以前の牡蠣の殻で痛い思いをする運動会から、干潟に生息する生物(カニやカブトガニ等)を観察出来る事でより興味も増し、干潟への愛着もより高まったとの事です。同時にゴミを収集して学校へ持って来た児童にはエコポイントというポイントを与え、ポイントが溜まった児童には学校集会時に表彰するといった活動も更なる環境美化意識を高めたとの事です。
そういった曽根干潟への愛着が本校児童みんなのこころの中にある事で、清掃活動に対する意識がより高まった事により今回の賞の受賞へ繋がったと思いました。』
絶滅危惧種のズグロカモメなどが生息する「曽根干潟」のクリーン作戦に取り組む。平成5年に野鳥観察で訪れた児童が、釣り糸にひっかかり苦しんでいた野鳥を保護したことがきっかけで始まった活動だ。現在では住民や漁協、地域団体、行政など総勢1100人以上が参加する一大イベントに発展。駅前で手づくりビラを配布し地域外にも協力を呼びかけている。