親から子へ。脈々と続けられて来た資源回収活動
親子で軽トラックに乗って資源回収
近藤博文さん
「なっ、ぬぁにぃーつ?!、比地大小学校が最優秀賞やてー!!」
新聞の見出しを見てびっくりしました。環境美化教育優良校を表彰する事業で、最優秀賞である文部科学大臣奨励賞に選ばれたとのこと、心よりお喜び申し上げます。そして、この受賞はまるで自分のことのようにうれしく感じられました。
受賞の理由としては、昭和38年から地域全戸を対象に古新聞・雑誌や段ボールなどの資源回収を親子で実施する活動をずっと継続していることや、児童が中心となり平成7年からはアルミ缶の回収を、平成18年には牛乳パックの回収を始めるなどの活動をしていること、これらの活動を通じて得た資金で老人ホームヘ車椅子を寄贈したり、学年ごとにそれぞれのテーマで環境学習を行ったりした活動が高く評価されたとのことでした。
学校での環境美化教育の取り組みについては、私は今まであまり機会がなく、どのようなことをしているのかを知らなかったのですが、今回の朗報でその取り組みを改めて知ることができました。これらのいろいろな取り組みを通じて、子どもたちに環境美化の意識が育っているのだと感じました。例えば、児童の皆さんがボランティアでしてくれている比地大駅の清掃などは、地域の人に喜ばれるとても立派な活動だと思います。
この受賞が自分のことのようにうれしかったのには訳があります。それは、長年にわたり親子資源回収を継続していることが、受賞の理由に挙げられていることです。私が小学生だった時にも資源回収は実施されており、よく手伝いをしていました。軽トラックに乗せてもらって集めに行くことが楽しかったという思い出があります。それが今では自分の子供が小学校に通うようになり、親として参加しているその脈々と続けられて来た活動に対しての表彰ということで、とても感慨深いものがありました。
さて、資源回収のやり方は今も昔も変わっていません。地域の全戸に対して、子供会単位に児童またはPTAの世話役さんが、事前にチラシを配布してお知らせします。そして資源回収の当日は、朝7時過ぎからPTAの世話役の方を中心に一斉に集めに行き、回収したものを小学校の運動場に運び込みます。運動場では、先生方やPTAの役員の方、それから小学生の皆さんらで手分けをし、分別して引き取り業者の大型トラックに積み込みます。これがまたとても手際よく、威勢良く作業されているのです。
また、資源回収は地域の皆さんの協力によって成り立っています。新聞紙の束をきれいにしばったり、早朝から家の前に出したり、いろいろと面倒なことがあるとは思いますが、いつも業者のトラックー杯に積みあがるほどの分量を出していただいています。本当にありがたいことです。さらにこの資源回収は、その収益を学校活動に役立てられるということだけではなく、地域の方との結びつきを強める大事な役割を担っていると思います。ですから、チラシ配りの時や回収の時には、あいさつやお礼の言葉を積極的に交わしてもらいたいです。
継続は力なりと言います。資源回収をはじめとしたこれらの環境美化活動が、比地大小学校のすばらしい伝統となり、これからも続いていくことを願っています。