「首都圏から一番近い離島」の素朴な環境
初木神社の清掃活動。受験勉強がある中学3年生を除き、児童全員が参加
熱海市立初島小学校・中学校は相模湾に浮かぶ、静岡県唯一の離島・初島にあり、島で唯一の学校です。児童の数は小・中学校合わせて21名と少ない生徒数ですが、ログハウスづくりの校舎となっていて、木の温かみに包まれた学び舎で島の環境を守る視野を育んでいます。
初島小中学校では昭和20年代より、初島の環境を守る為、島内に散乱するごみ回収やリサイクルの実践等といった環境美化活動を、祖父母の代から伝統的に引き継いできました。
伝統と意識を引き継いでいく子どもたち
子どもたちは、祖父母の代から引き継いできた清掃活動を当たり前のように認識している
伝統的な環境教育の一環として休日の清掃活動を実施しており、島内にある「初木神社」の清掃を行います。慶応二年に創建された初木神社は初木姫命をはじめとした神が祀られており、島の神話を今に伝える伝統の証です。その清掃活動は、年間52回、65年間継続して実践されてきた、歴史あるものです。
子どもたちは、祖父母の代から引き継いできた清掃活動を当たり前のように認識し、同時に、「絶対に神社や島を汚さない」という意識の下、一生懸命神社をきれいにします。
初島小学校・中学校は「地域を大切にしよう」という目的と意識を、世代を超えて育み、美しい環境を守る住民の伝統を、さらに次の世代へ伝える努力を続けています。